学生の活躍
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グローバル理工人育成コース シンポジウム2020:講演レポート1
「夢以上の未来へ 海外経験や国際交流が与えてくれたもの」 福田 萌斐 (情報理工学院 数理・計算科学系 修士1年)
「夢以上の未来へ 海外経験や国際交流が与えてくれたもの」
福田 萌斐 (情報理工学院 数理・計算科学系 修士1年)
2017年3月: シンガポール・マレーシア超短期派遣プログラムに参加
2017年8〜9月: インド超短期派遣プログラムに参加
2018年6月: ホームビジットプログラム、大倉山学生フォーラム・たたら製鉄ワークショップに参加
2018年8〜9月: 学生団体EPATS アメリカ渡航に参加
2019年2〜3月: TOMODACHI STEM @ Rice University 2019(アメリカ)に参加
2019年9月: 数理・計算科学系卒業とともに、東京工業大学大学院入学
2019年9〜12月: Google Japanでエンジニアインターン(STEP Intern)

はじめに
グローバル理工人育成コースに所属している皆さんなら、英語力を上げたいという気持ちや、海外への興味が少なからずあるのではないかと思います。将来の目標については、具体的に定まっている人も、そうでない人もいるとは思いますが、まだ大学生活が始まったばかりの方が大半である中で、夢やそのための行動計画を明確にしていきたい、という思いがあるのではないかと思います。
そんな思いを抱かれている上で、グローバル理工人育成コースの活動やそれに関わる色々なチャンスを有効に利用していくと、想像していた以上に成長した自分に出会うことができます!実際、私もそんな学部生活を送りました。
シンガポール・マレーシア超短期派遣プログラムに参加
1年生の頃は、海外経験がそこまであるわけではなく、英語も得意な方ではなかったです。
それでも海外に行きたい!英語力を上げたい!という気持ちで、グローバル理工人育成コースに所属はしたものの、実際海外に行くにはお金がかかりそう…と思っているような状況でした。
そんな中で選んだのが超短期派遣でした。
渡航前は、英語力が向上したらいいな、海外に行きたいという欲求は満たされそう、将来に向けて何かヒントを得られればいいな、くらいの気持ちでした。
行ってみた結果、英語についてはもちろん考えが甘く、行っただけで簡単に向上もしないし、うまくコミュニケーションが取れず悔しい場面も多くありました。もっと話せるようになりたい!というモチベーションが高まりました。
将来に関しては、期待以上に考えさせられることが多くありました。留学や海外で働くことは、それまで遠い世界の話のようでしたが、実際に赴いて自分の目で見ることで、身近に感じるようになりました。
さらに、学年や学科がバラバラな参加者メンバーからも刺激を受けました。自分の目標のため頑張っていたり、専門知識を持っているかっこいい人がたくさんいて、自分も頑張らなきゃ!負けないぞ!と思わせてくれました。
そこで、まず英語力やコミュニケーション能力を上げるために・・・
国際系サークルへの参加 / 英語学習e-learning利用
大学内でできる色々な機会を利用しようと行動し始めました。英語を話す機会をもっと増やそう!座学で勉強はあまりしたくないな、という少しわがままな考えのもと・・・
①TISA(留学生の団体)のJapanese Exchange Committeeに所属し、国際交流イベントに参加したり、企画もするようになりました。また、EPATSという海外渡航をする学生団体にも2年次に所属しました。
さらに、②グローバル理工人育成コースで提供されるe-learningのEnglish Centralを利用しました。これは海外のCMなど、幅広く面白いコンテンツの動画を見て、発音したり単語を覚えたりしていくものです。たくさん利用すると英語テストの無料受験権利が得られるので、受験料の高いTOEFL iBTを受けたくてゲーム感覚で頑張りました!
その他、西9号館の1階にあるHUB-ICSで毎週行われているEnglish Caféや、英語のスピーキングの授業も履修したりしました。
インド超短期派遣プログラム
インドでの超短期派遣にも参加しました。現地にて、たくさん英語を使ったという実感があったことに加え、インド特有の発音の難しさでリスニングに苦戦したりもしました。
インドという国を前に、渡航に際する緊張感は今までよりも大きかったですが、それが楽しさに変わっていくことが面白い体験でした。刺激だらけで、色々な環境に飛び込む力に自信がつきました。
さらに、IT都市として有名なバンガロールにいったことで、現地の競争力の激しさを肌で感じたとともに、私の専門は情報系なので、もっと将来のことを考えて行動しなければ!と思うようになりました。
学内の色々なチャンスを活用してステップアップ!
学内の情報に対して広くアンテナを張り巡らせて、応募時に多少の英語力が求められるようなイベントの学生募集などをキャッチするようにしていました。
海外の学生との交流イベントに参加したり、サマープログラムで来日した日本語が話せない留学生のチューターをしたことで、大学の代表としての責任感を持って取り組むことができ、結果として英語力のステップアップに繋がりました。
日本にいながらも世界各国の友達ができて,自分の世界がぐんと広がったと感じました。
●たたら製鉄ワークショップ
●大倉山国際学生フォーラム
●サマープログラムのチューター
●ホームビジット
EPATS(学生団体) アメリカ渡航
EPATSプログラムは、予め内容が決まっているプログラムではなく、行き先を自分たちで一から計画するということが特徴のプログラムでした。そこで、将来がまだ漠然として定まっていない私にとって、自分探しの旅になるような渡航を計画しました。
アメリカ各地の色々な企業や研究室、文化施設への訪問をしましたが、英会話は慣れてきたけれど、勉強や就職でも通用する専門的な英語を磨きたい、ということを感じました。また、色々な地域に行くことで多角的にアメリカという国を理解でき、勉強や仕事でアメリカに戻ってきたいという思いが強くなりました。
そして、大変な準備を超えて渡航をきちんと完遂したことによる自信を得たこと、訪問先で色々な人にお話を伺えたことで、自分の方向性が見えてきました。
TOMODACHI STEM @ Rice University 2019(研究インターン)
TOMODACHI STEM@Rice Universityは、理系の女子学部生向けに、アメリカのライス大学での研究インターンを体験させてくれる学外のプログラムです。1ヶ月間、研究室に所属し、ポスター発表までを行います。
そのためこのプログラムは、本格的に海外のPh.D.留学、大学院入学を検討していたり、研究者を目指すような人にはその前準備として、特におすすめです。
テキサス州ヒューストンでの長期滞在によってアメリカでの生活を味わえることに加え、NASA訪問などを含めアメリカ中部のディープな文化を感じることもできます。
ライス大学では、研究室での英語ディスカッションなどを通して、日常会話を超えた英語力への自信をつけることができました。さらに、現地生活を体験することで、海外に住むことも一層、現実味が帯びます。
そして、何よりこのプログラムは、応募プロセスを経験するだけでも色々なことを学ぶことができます。応募プロセスには、英語でのエッセイや履歴書の作成、教授の推薦状、英語のskypeインタビューがあり、それらを乗り越えなければいけません。これはアメリカの大学院の出願プロセスを模擬しているものですが、もし参加が叶わなくとも、応募プロセスだけで多くのスキルを習得することができます。
グローバル理工人育成コースを修了して
半年の早期卒業をする際は、院試の勉強と卒論を両立させなければいけないハードな時間を過ごしましたが、これまでの海外渡航準備を通して同時に多数のタスク処理をすることが得意になっており、研究インターンの経験も自信となり、無事達成することができました。
また、Googleでのインターンは、色々な海外経験・国際交流に参加してきた際に培った情報収集能力を駆使して、このチャンスを見つけることができました。
社内では、留学よりも海外のような雰囲気を感じることもしばしばあるような環境でしたが、英語にある程度自信をつけていたため、プロジェクトに集中することができ、国籍問わず色々な社員さんと交流することもできました。
まとめ
●英語に関しては、学内で提供される機会を利用するだけでも十分です!もし苦手意識があったとしても、機会を利用して、さらに自分でも勉強すれば、どこまででも英語力を伸ばすことができます!
●海外に行ってみたいという場合、様々なレベルや目的に合致するチャンスがたくさんあります。情報収集をして、早めに計画することで存分に利用してみてください。
●お金や実力がなくても、ダメだ、と思わずにいてほしいです!1年生の皆さんなら、意欲があれば、これからたくさんのものに巡りあえます!積極的に動いてみてください。
将来のことを考えるときには、色々な経験を通じて、まずは自分がどんなことが好きで、どんな環境にいたいと思っているかを、より深く知ることが大事だと思います。周りの友達や先輩を観察して、思いを共有していけば、自然と見えてくるものも多くあると思います。ぜひ、失敗を恐れずに行動してみてください!
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