留学レポート

世界で学ぶ東工大生

スウェーデン超短期海外派遣プログラム(2019夏)ショートレポート

2019年10月28日

  • ヨーロッパ
  • スウェーデン
  • 3カ月未満
  • グローバル理工人育成コース 超短期海外派遣プログラム
  • スウェーデン王立工科大学
  • リンシェーピン大学
  • ウプサラ大学

2019年の夏休みに実施したスウェーデン超短期海外派遣プログラムの参加者によるレポートです。 (報告者:学部3年生/工学院 経営工学系・学部2年生/物質理工学院 材料系)


今回のスウェーデン超短期海外派遣留学には、15名の学部生が参加しました。プログラムでは、KTH(スウェーデン王立工科大学)・ウプサラ大学・リンシェーピン大学の3つの大学と、AlbaNovaなどの研究機関、Atlas Copcoなどの企業を訪問しました。

 

企業訪問

プログラム2日目に、スウェーデン発祥の企業であるAtlas CopcoとEricssonの2つの企業を訪問しました。Atlas Copcoでは、取り組んでいる事業や会社の制度についての説明を受けました。Atlas Copcoの理念の中には「成功したら褒める」・「間違いをすぐに知らせる」など、一見当たり前のことでも日本企業ではあまり明文化されていない理念があり、スウェーデン人と日本人の働き方に対する考え方の違いがよく理解できました。一方、Ericssonでは、情報通信技術を農業・インフラ・気象・建築などの様々な分野に応用した事例を紹介していただきました。

Ericssonの事業紹介ツアー

研究室訪問

プログラム中盤では、AlbaNova とカロリンスカ医科大学にあるSciLifeLabの2つの研究機関を訪問し、量子物理、高分子工学、生命科学の分野の研究室を見学しました。SciLifeLabではDNAやRNAの分析を行っており、最近ではUSBサイズの小さなコンピューターデバイスでRNA分析を行うことが可能となったという話を聞きました。情報技術と生命科学は一見関係の無いように思えた私たちにとって、このように分野をうまく融合した研究はとても新鮮に思えました。

AlbaNova での研究室見学の様子

大学訪問と学生交流

プログラム中に、私たちはKTH(スウェーデン王立工科大学)・ウプサラ大学・リンシェーピン大学の3つの大学を訪問し、3つの大学全てにおいてキャンパスツアー・大学の研究室の見学、東工大生によるプレゼンテーションと日本文化体験が行われました。それに加え、KTH王立工科大学では、日本語を学ぶ現地の学生と一緒に日本語の授業に出席しました。授業では現地の学生とグループを組み、日本語での自己紹介と絵に描かれた動作を日本語で説明して英訳を行うグループワークを行いました。私たちがなるべく分かりやすい日本語を使ったり、英語で説明を挟んだりすることで、現地の学生が意欲的に日本語を覚えてくれました。同じく語学を勉強する自分にとって、この体験は語学学習へのモチベーションの上昇につながったと思います。東工大生は皆、プログラム以外の時間にも現地の学生と積極的に交流していて、中には現地学生の寮を訪問してゲームの話で盛り上がったり、一緒にIKEAに遊びに行き伝統料理のミートボールを食べたりした学生もいました。現地学生は日本文化にとても興味を持っており、日本の話で盛り上がりました。

リンシェーピン大学にて

KTH(スウェーデン王立工科大学)での日本文化体験ワークショップ

終わりに

プログラム中の空き時間では、ガムラ・スタン(旧市街)の観光や博物館を見に行きました。スウェーデンは他の国と比べてとても治安が良く、現地の人が気さくに対応してくれたので、充実した時間を過ごすことができました。また、お菓子を食べながらコミュニケーションを楽しむスウェーデンの伝統文化「FIKA」を、プログラム中に何回か体験しました。この文化のおかげで話すきっかけも生まれ、より親密になれたと思います。このプログラムに参加して、外国の研究や企業について理解を深めることができたと同時に、他国の人と臆せずコミュニケーションを取れるようになれたことが私たちにとって大きな収穫でした。

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