留学レポート

世界で学ぶ東工大生

タイ超短期海外派遣プログラム(2023夏)ショートレポート

2023年10月12日

  • アジア
  • タイ
  • 3カ月未満
  • グローバル理工人育成コース 超短期海外派遣プログラム
  • チュラロンコン大学

2023年の夏休みに実施したタイ超短期海外派遣プログラム(Global Awareness for Technology Implementation: GATI)の参加者によるレポートです。
(報告者:学士課程4年/工学院 経営工学系 ) 


 

プログラム概要

本プログラムはGATI(Global Awareness for Technology Implementation)と呼ばれる東京工業大学とチュラーロンコーン大学(以下チュラー大)の学生による、グループワークを中心とした課題解決型の学習プログラムです。GATI8メンバーは東工大生9人とチュラー大生14人の23人で構成されています。今回のテーマは、「Gamificationを応用した社会課題の解決のための提案」です。Gamificationとはゲームを目的としないものにゲームの要素を取り入れ、利用者のかかわりを魅力的にすることです。私たちは、タイでの現地学生との交流によるコミュニケーション能力向上、異なる価値観の理解と、訪問先で得た知見を通じてGamificationを取り入れたSDGs課題の解決を目指します。

 

講義と施設訪問

 タイへの渡航2日目から活動が始まる予定でしたが、一部のチュラー大生が寮で出迎えてくれ、とても良好な関係でプログラムが始まりました。2日目は午前中にチュラー大生との交流を兼ねたオリエンテーションを行い、午後にはキャンパスツアーに参加しました。オリエンテーションでは自己紹介を兼ねた質問ゲームを行い、お互いの文化や専攻、趣味の話まで話が弾みました。午後のキャンパスツアーでは大学記念館や図書館に行きました。図書館は年間を通じて24時間開いており、学生の中には1週間大学にこもって勉強した経験のある人もおり、環境、熱意に驚かされました。派遣期間の序盤は、Gamificationに関する授業や、研究室、企業訪問を行いました。中でも電子決済アプリ事業のAscend Moneyへの企業訪問では、アプリ事業でのセキュリティ技術や現場で必要とされている人材に関する話を聞くことができ、私自身残りの学生期間でどのような能力を身に着けるべきか考える場となりました。派遣期間の中盤では、バンコクから南西に200㎞に位置する海辺のリゾート地フアヒンを訪れました。フアヒンでの持続可能な社会実現のための取り組みについて知ることができました。

オリエンテーションの様子                                             フアヒンを満喫する学生

 

グループワークと中間発表

派遣期間の終盤にはこれまでのサイトビジットを通じて得た知見を基に、グループワークを行いました。グループワークをもとにデザインワークショップで簡単なプロトタイプを作成し紹介したほか、各グループで選んだ社会課題に対する解決案を作成し中間発表で提案しました。各グループ、タイひいてはフアヒンで感じた社会課題として観光での言語や現地文化への障壁といった教育の問題、観光地でのごみ問題といった地域のサステナビリティの問題を選び、解決案を提案しました。私たちのチームは、飲食店のメニューが現地の言葉しかないという両国の学生の経験から食べログといった飲食店検索アプリに外国人用の説明を加えるという案を提案しました。レビューではアプリでは誰もが使えるサービスではない為、SDGsの誰一人取り残さないという目標を達成していないというご指摘を受け、12月の最終発表への課題も見つけることが出来ました。

グループワークをする学生                                                 プロトタイプを作成する学生

 

タイでの生活

グループワークの前後にはチュラー大の学生の皆さんにガイドしてもらい食事や観光をしました。お寺巡りのほかにもタイマッサージを体験したり現地の商業施設でスイーツを食べたり様々な経験が出来ました。また最終日の休日にはカンチャナブリに観光に行き、ローカル鉄道に乗ったり、タイで最も美しい滝を見ることが出来ました。バスでの移動中や夜には両国の歌を流し合い、カラオケをしました。チュラー大生の中には日本のカルチャーが好きで日本語の歌を歌える人が数人おり、日本語の上手さに驚かされました。その他にも渡航中はチュラー大生と沢山話し、学生生活や物価、制服といった日常的な話から、趣味の話、日本で行きたい場所、オススメの場所といった話まで話題につきることはありませんでした。

中間発表後の食事会の様子                                               カンチャナブリで写真を撮り合う様子

 

2023年12月最終発表に向けて

GATI8のグループワークは今回のタイへの訪問で始まったばかりです。今回のタイ派遣を通じて価値観の違いや外国人が特に感じる不自由さ等も知ることが出来ました。これまで感じたことを生かして、帰国後の10月~12月にかけて、チュラー大生と遠隔グループワークを通してSDGsの実現に向けたプロトタイプ制作に取り組み、12月にチュラー大生が来日した際には、東工大で最終プレゼンテーションを行う予定です。

 

 

 

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