留学レポート

世界で学ぶ東工大生

スウェーデン超短期海外派遣プログラム(2023夏)ショートレポート

2023年10月13日

  • ヨーロッパ
  • スウェーデン
  • 3カ月未満
  • グローバル理工人育成コース 超短期海外派遣プログラム
  • スウェーデン王立工科大学
  • リンシェーピン大学
  • ウプサラ大学

2023年の夏休みに実施したスウェーデン超短期海外派遣プログラムの参加者によるレポートです。

(報告者:学士課程3年 / 物質理工学院 応用化学系


プログラム概要

本プログラムでは東工大の協定校である、KTH Royal Institute of TechnologyKTH)、Uppsala University(UU)Linköping UniversityLiU)の3つの大学とAtlas CopcoEricssonの2つの企業を訪問した。

それぞれ、キャンパスツアー、学生交流、講義受講、研究室訪問を行った。研究室訪問先は、KTHでは1か所・ナノシステム、UUでは2か所・ナノテクノロジーと物理加速器、LiUでは2か所・工学材料研究室、自動運転制御の研究室である。講義は社会的ロボットと自動運転について英語で受講した。

 

協定校訪問

KTHの学生交流では、日本語の授業に入って会話練習をしたり、キャンパス内で自由にKTH生と話をした。また在スウェーデン日本大使館職員で東工大卒業生の田中さんより、スウェーデンと日本の違いについてお話をいただきKTH生とともにたくさんの質問に答えていただいた。

KTHの学生と一緒に

 

KTHの研究室見学で印象的だったのは学業とプライベートの切り替えがはっきりと分かれていることだった。例えば見学させていただいた研究室の先生は9時から16時までが勤務時間で、退勤後は子供を迎えに行くと仰っていた。日本人留学生の方も16時以降に研究室にこもっているのはアジア人ばかりだと話してくれた。

 

また、KTHの学生のお宅にも訪問した。スウェーデンの伝統的な家庭料理を一緒に作り、スウェーデンの文化や家庭生活を体験した。スウェーデンの実際の暮らしや文化を知る貴重な機会となり、滞在中のプログラムの中でも大きな役割を果たした。

スウェーデンのお宅訪問                                                                       スウェーデン料理を一緒につくる

 

次にUppsala UniversityUU)を訪問した。ウプサラはストックホルムに近い学生街で緑の多い気持ちのいい街だった。メインキャンパスは外装内装ともに豪華な装飾が施されていて、劇場のようなメインホールがあった。また、キャンパスからはウプサラ大聖堂が見え、建物景色共に美しい大学だった。加えて、ナノテクノロジーと加速器の研究室を訪問した際も、とても広い設備で実験の環境も素晴らしいものだった。

 

豪華な装飾の講堂                                                            ウプサラ大生とランチ

 

Linköping University(LiU)はストックホルムから南西に200kmほど離れたリンシェーピンにメインキャンパスを構える大学だ。リンシェーピンの街はストックホルムから離れているため人も少なく、落ち着いた雰囲気だった。とても広いキャンパスで、生徒がキャンパス内を自転車で移動しているのが印象的だった。キャンパスの中で一番目立つ建物はStudenthusetという建物で、東工大のTaki Plazaを作る際の参考にもなっているそうだ。学生間の交流や図書館などが一体化したモダンな内装で多くの学生が勉強していた。

メインキャンパスから1時間の所にあるNorrköpingのキャンパスにあるVisualization Centerを見学したのち、メインキャンパスでLiUの学生とBBQを楽しんだ。新学期が始まる時期にあわせてキャンパスではたくさんのイベントがあり、BBQのあとは参加学生にFestivalに誘ってもらい一緒に参加した。

画面を触ると心臓の弾力・鼓動が再現される                        自動運転ロボットのデモンストレーション

キャンパスでBBQ                                                         Festivalで盛り上がる参加者

 

企業訪問

Atlas Copcoはコンプレッサーをはじめとした産業用機械を主に生産、販売している会社だ。B to Bがメインの会社で20239月時点の時価総額は日立とほぼ同じグローバル企業だ。社内見学の後に代表取締役のトーマスさんからお話をいただく機会があり、会社を選ぶときに「他人の評価ではなく、自分がいいと思った会社が良い」と仰っていたのがとても印象的だった。

本社地下20メートルの洞窟で展示の説明を受ける(Atlas Copco)

 

Ericsson1876年にスウェーデンのストックホルムで開業した通信インフラプロバイダの会社で、日本ではNTTドコモ、SoftBankKDDIといった大手通信キャリアへ通信技術を提供している。地下工事現場や貨物船の船着き場、自動車工場などでEricssonの技術が活用されており、情報通信技術を利用して機械の遠隔操作を可能にしている。

5G技術によるバーチャルドッチボール画面(Ericsson)

 

所感

スウェーデンは人口が日本の10分の1以下かつ地震が少ないからか、背の低いレンガ造りの建物が多く、街中には公園が多くあった。そのほとんどが芝生のため緑がとても多く、電線類は全て地中化されているので空がとても広く感じられた。ストックホルムは海も近く、自然と建築物が調和した綺麗な街だった。

また、スウェーデンと日本の大きな違いとして、仕事とプライベートのメリハリがしっかりとある点を感じた。実際、訪問した研究室や企業では、基本的には全員が定時で帰路に着くようだった。スウェーデンには”Lagom”という考え方があり、「頑張らない」や「ちょうどいい」という意味の言葉だ。この考え方や環境がスウェーデン人の幸福度が高い理由だと思った。

生活面は移民が多いせいか、人種差別やスリなどの被害に受けることもなく治安もいい印象だった。また、スウェーデン人は日本人と似て少しシャイだが、みんなとても親切に接してくれた。物価が高く、特に外食の値段が高いのは難点だが、スーパーの食材は日本と比較してもそこまで高くなかったためキッチンがあると安く食事できるだろう。

美しいストックホルム市内

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