学生の活躍

    世界中で活躍する所属生・修了生の声
    グローバル理工人育成コース シンポジウム2022

    グローバル理工人育成コース シンポジウム2022

    2022年1月12日(水)にオンラインにて開催

     コースの所属生と修了生が、グローバル理工人育成コースを通して得た国際的な経験を後輩の所属生たちに伝えるシンポジウム「理工人の未来設計―コース所属生たちのグローバルな活躍」を2022年1月12日に、オンラインにて開催しました。

     グローバル理工人育成コースでの科目履修や英語学習、海外での経験がどのように将来計画に繋がっているのか、また現在の活躍にどう活かされたのかについて、コース所属生・修了生の3名が発表しました。シンポジウムには、学士課程1年次の学生を中心に、教職員と合わせて180名ほどが参加しました。

     世界各地で移動が大きく制限される中ではありますが、将来、国際的に活躍するために、今後の学生生活をどう過ごすかを考える良い機会となりました。

     

    講演1:「やりたいと思ったことは今のうちに!」

    梶江佳乃さん 工学院機械系 ライフエンジニアリングコース 修士課程1年 

     梶江さんは、アメリカ西海岸超短期派遣プログラム、東工大/ MIT語学交換プログラム等を経てグローバル理工人育成コース中級を修了。現在コース上級に所属しながら韓国ソウル大学にて派遣交換留学中です。

     講演では、学士課程一年に入学から韓国に留学するに至ったきっかけや経緯を紹介し、それらを項目別に詳しく説明しました。留学のきっかけの一つである英語学習では、コースが提供する英語学習支援の活用やMIT語学交換プログラムの参加、東工大サークル「ACTION」での語学パートナー、友人との出会いを通して、英語力向上に対するモチベーションを維持したと述べました。

     実際に留学を決断したときに新型コロナウイルスが流行し、計画通りにはいかない中でも続けた学習、さらに韓国に到着してからの隔離生活等、苦労したエピソードも交えながら、現在の充実した留学生活について報告をしました。

     英語力等、自分自身に自信がない状態であっても、とにかく「やってみる」、「話してみる」ことで、貴重な経験を沢山得ることができ、克服すべき課題を発見できた経験から、時間のある学部生のうちにこそやりたいことをやってみて欲しいという参加学生へのメッセージで締めくくりました。

     

    講演2:「やりたいことはあとからついてくる」

    井上暁人さん 生命理工学院 生命理工学系 ライフエンジニアリングコース 博士課程1年 

     井上さんは、オーストラリア超短期派遣プログラム等を経てグローバル理工人育成コース上級を修了し、現在は東工大博士課程で研究を続けています。

    ● 井上さんによるコース上級修了レポート: 「上級コース修了にあたって」

     井上さんの講演は参加者に向けて「今、やりたいことはありますか」という問いかけで始まりました。学部1年生からの自身の気持ちの変化を振り返りながら、英語学習、留学、国内での国際教育、博士課程という観点から自身の経験を共有しました。
     オーストラリアの超短期派遣でのラボツアーや、授業、滞在中自主的に参加したクラブ活動等の経験から、短期留学の意義について見解を述べました。一方で、移動が制限されてからも、コースの科目や海外協定校主催のオンラインプログラムへの参加を通して、留学経験にも劣らない新しい学びを発見し、無事コース上級を終了できたことを、プログラムの詳細とともに説明しました。

     井上さんはまた、博士課程のやりがいや、常に研究成果を求められる厳しさについて言及し、英語をただ話すのではなく合理性をもって「発信」することや、専門性に加えリーダーシップも、研究者に求められる「国際性」であることを強調しました。コース上級で履修した科目群は、そうしたスキルを養ってくれるものであったと振り返りました。 

     コースに所属した当初は特にやりたいことがあったわけではないが、興味や偶然を見過ごさず、新しい価値観にできるだけ多く触れてきたことで具体的な興味や専門性が定まり、それが現在の研究生活や、これからの研究留学の計画につながっていると述べました。最後に、冒頭の問いかけへの答えとして、やりたいことがあるよりも「やりたいことを探す」こと、「興味や偶然に出会ったら即行動」することが重要であるというメッセージを参加学生に送りました。

     

    講演3:「人生を見つける一歩」

    朝倉めぐみさん 環境・社会理工学院 融合理工学系 エンジニアリングデザインコース 2021年3月修士課程修了

     朝倉さんは グローバル人材のためのサイエンスコミュニケーション/科学技術デザイン海外研修プログラム(イギリス)、フランス派遣交換留学等を経験し、修士課程修了時にグローバル理工人育成コース上級を修了しました。

     朝倉さんは、東工大修士課程修了後、メーカーでUX(ユーザーエクスペリエンス)デザイナーとして活躍しています。 新型コロナウイルスが流行する以前に、コースが実施する超短期派遣や、語学留学、派遣交換プログラム等含め、在学中に5回もの留学経験を積むことができました。

     順調に見える学生生活ですが、朝倉さんは、在学中に沢山の迷いがあったこと、人と話すことが得意ではないこと、留学中は苦戦続きであったこと等を色々なエピソードを交えて紹介。また、中学時代に抱いた工業デザインへの興味や、企業で働く講師の授業から受けた刺激、フランス留学中に気付いた「工学と美」のつながり、その他出来事を「点」とみなし「connecting the dots(点と点をつなぐ)」の結果が、現在の自分であると説明しました。

     留学については、オンラインはコロナ禍以前には思いもしなかったメリットが沢山あるが、現地での暮らしや何気ない体験などは貴重な学びをもたらすものであり、世界を知ることは自分や日本を多角的に知る機会であるという見解を示しました。最後に、「選択肢を知らなければ存在しないのと同じ」であり、たとえ失敗しても挑戦することが人生を豊かにするものという、心に響くメッセージを残しました。

     

    Q&A

    質疑応答では、海外での日常生活から、留学におすすめのタイミング、留学先での講義の具体的な内容まで、沢山の質問が寄せられ、講演者がそれぞれ自身の体験をもとに回答しました。質疑応答で出た質問と回答の内容をご紹介します。

    質問 回答
    外国での日常生活はすぐに慣れたか。特に食事面は大丈夫だったか。

    ・韓国は日本と似ていてお米もあるので問題無かった。アジアだと文化が似ているので大丈夫ではないか。・オーストラリアには日本料理、中国料理なんでもあり、外食は問題無い。物価が高いのでスーパーで買ったりもした。・フランスはパンが好きな自分には問題はなかった。

    留学には沢山のメリットがある一方、実際に行ってみて文化のギャップや差別等、色々なリスクについてどう考えるか。 ・アジアだと文化が似ているので大丈夫ではないか。差別は国と国はいろいろあるが、個人的に感じたことはない。個人として見てくれるので、良い人なら友達になる。・オーストラリアは治安が良いことで有名なので、日本と同じような感覚でいても大丈夫だった。・差別は存在すると思う。都会は夜治安が悪い場所があるので貴重品に気をつける、夜歩かないなどしていた。
    学院によっては留学が難しい学年があると聞くが、留学するにあたっておすすめのタイミングはあるか。 ・生命の後輩からの情報によると、3年の後期からの研究室所属にかかわってくるため、3年の前期には授業を多く取得する必要があるということ。留学は修士課程でする方がよいという考えもある。・学院によるところが多い。研究室所属のためにGPTだけで良いのであれば、機械系の学生は3年の後期に行けるかもしれない(そして3年の後期に行くのは、時期的に良いのかも)。在学期間を延期しないで1年間の留学をしたいのなら、学士課程を3年や3年半で卒業して修士過程を通常通り2年、もしくは2年半にする考え方もあるのかもしれない。・3年後期に必修がなかったことと、当時の学院長がその時期の留学を推奨してくれていたので、自分は問題なく3年後期で留学できた。所属研究室の決定も留学後にすることができ、GPTを使用したので、留学期間が半年だったということもあるかもしれないが、自分は可能だった。
    ※先輩方のご発言は、あくまでもご自身が学士課程だったころのものです。研究室所属の方法は系(分野)によって違いますし変更される場合があるので、早めに先輩やクラス担任か所属先の先生に相談すると良いと思います。
    フランスで体験されたという、工学系の大学での有名ファッションブランド会社の方の講義は、どのようなものだったのか。 LVMHの方が自社商品を持ってきて、商品を制作するにあたって工学的にどのようにアプローチされているのかの説明をしてくれた。また、履修学生はこれまでの他の授業で履歴書(CV)のようなものを準備してきており、それを企業の方に見ていただくことも、なされていた。                  ※フランス語での授業だったため、完全には聞き取れていないという前置きがありました。
    グロ理の超短期派遣では、実際に英語を話す場面はどのくらいありましたか。 グループで行動(10-15人程度)のため、英語を話さなくてもなんとかなった。一方、英語を話そうと積極的なメンバーもおり、自分次第だと思う。訪問大学での学生交流は英語で行い、訪問校でクラブ活動に参加した際もたくさん英語を使った。
    語学パートナーに興味があるが、どのくらいの頻度で利用していたか。研究室での研究と語学の勉強をどのように両立させたか。

    語学パートナー制度は週に1回程度利用した。
    語学(特に英語スコア)は、留学の際必要になるので、学部生の早い時期からスコア取得を目指すことをおすすめする。                                          ※語学パートナー制度について詳細は下記ご確認ください:
    大学公認学生団体 ACTION
    https://www.titech.ac.jp/international-student-exchange/students/abroad/international-exchange

     

    参加者の声

      印象的だったのは講演者の方は情報を多く持っているということだ。わからないことが多いがそれで止まることなく自分から動いてどんどん情報を得て、その情報を持ってして行動に移すことが大切なのだろうと感じた。講演された方の『知らなければ存在しないのと同じ』という言葉に表されるように積極性が必要だと思った。

     英語力向上のために後期からグローバル理工の授業を履修し始めたが、留学はまだまだ先の話のように感じていた部分があった。しかし今日の話を聞いて、学部1年の今からでも準備しておくべきことはたくさんあるし、もっと身近なものとして考えるべきだと思った。英語力の中でも特にスピーキング能力に自信がないので留学に少し後ろめたい気持ちがあったが、先輩方も最初は同じような状態でそこから努力して話せるようになったということを実体験として聞けたのは、今後の自分のモチベーションになりそうだと思った。また外国語の中でまだ英語しか触れたことがないため留学先も英語圏を考えがちだったが、お話にあったようにアジア圏でも英語で会話できる場所があり、さらに現地の言葉も学べると知って興味がわいた。特に韓国は日本からも近く初めての海外留学としては良い場所かもしれないと思った。

     三人の体験談を聞いて、留学にいきたいという気持ちがますます強くなりました。一番印象に残ったのは、「やりたいことがある」、ではなく「やりたいことがついてくる」、という表現です。私は明確には将来の夢が決まっておらず、興味のある分野はたくさんあってどれにしようか決めかねているところなので、これからより専門分野を学ぶようになって以降、できるだけたくさんの機会を持ち、色々なものに触れてやりたいことがついてくるような生活をしたいです。たくさんのものにアンテナを張って、広い視野を持つことが大事だ、と今回のウェビナーで学ぶことができました。

     第一には、コロナ下での留学体験のレポートのリアリティが高く、これからの計画を立てていく上でとても参考になった。ちょうどコロナウイルスが流行り始めた時期以降に留学をした方々の実体験や予定を見ることが出来たのは今回のシンポジウムの最大のメリットだったと思う。第二に、短期留学の意義を具体的に知ることが出来た。一つに海外生活自体の体験として、一つに各大学の得意分野を知り長期留学の参考として、一つに現地学生から薫陶を受ける目的としてである。とくに盲点だったのは各大学の得意分野があるという事だった。

     自分がしたいことは何かを探すときにどうしても自分の内のことを考えてしまいがちであり、あまり外界の環境がどうかは考えてこなかった。しかし、今回の講演を聞いて自分の内にある限られたものだけでは自分のしたいことが見つかるわけではなく、自分を様々な環境に置き外から刺激を受けて無限の可能性を感じることが必要だと思った。留学というとただ単に外国の学校で学ぶことでそのほかのことはある程度決まりきった手順があると思っていたが、実際のところ自分で寮を探したり、移動手段を自分で見つけないとならなかったりと苦労することも多いのだと初めて知った。それだからこそ現地の生活を体験できるし、旅行とは違うものを得られるのであろう。まだ留学には恐れがあるので、国内でできるネイティブとの英会話やオンラインのイベントなどに参加して英語で会話する経験を積んでいきたい。また、講演者に共通していることとしてとりあえずやってみたいことを今やるという姿勢があると感じたので自分もできることは今すぐ、今すぐできないことは心に留めておいてできるようになったら直ぐにすることを意識して生活していきたい。

     

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