学生の活躍
世界中で活躍する所属生・修了生の声上級コース修了にあたって
生命理工学系 ライフエンジニアリングコース(2020年度修了) 井上 暁人
グローバル理工人育成コースに所属したきっかけは?
私は大学入学以前より英語の勉強が好きで、漠然とではありましたが海外留学をしてみたいと考えていました。グローバル理工人育成コースの説明を聞き、専門課程を履修しながらも語学学習や留学のサポートが受けられるということで、迷わず所属を決めました。
中級修了から上級修了の過程で、どう成長したか
グローバル理工人育成コースでは以下の3つの活動を行いました。
①語学学習 (主に英語)
コースの経済的支援を受けてTOEICおよびTOEFLの英語試験を受験しました。こうした英語試験のスコアは留学する際に必要となりますし、英語能力の力試しにもなります。学内、学外含めて複数回試験を受ける機会を与えてくださり、所属当初600点台だったTOEICの点数は、上級修了時に830点まで上がりました。
また、コースの修了単位に含まれる英語の授業にも積極的に参加しました。自分の場合は集中講義ではなく、毎タームごとに授業を1つずつ取っていました。中級修了までにはリスニング・リーディングの演習を重点的に行い、上級ではアカデミックライティングやプレゼンテーションといった、研究で必要な英語スキルを学習する、というようにその時の自分に合った英語の学修計画を立てることができます。
②コースの必修科目
グローバル理工人育成コースの修了にはいくつかの選択必修の授業があり、私が特に印象に残っているのは“異文化協働とリーダーシップ”です。この授業は5日間の集中講義で、リーダーシップに関わる5つのキーワードをもとに各回の授業でディスカッションを行いました。4日目にはGoogleの本社に赴き、Googleが実際に行なっている異文化協働のための試みに触れることができました。
また、コース選択必修の授業では、英語を主要言語として留学生とのディスカッションを行います。グループの考えを提案として発表する課題もあるので大変ではありましたが、こうしたアクティブラーニングの授業は、東工大ではなかなか受けられませんし、先生方のサポートも充実しているので楽しく授業に臨むことができます。
③留学・サマースクールへの参加
学部3年の時にオーストラリアへ2週間の超短期留学を行いました。メルボルン大学で講義を聴講し、研究室見学を行いましたが、私の専門に合致する内容も多く、特に学生の授業意欲の高さと講義内容の多様さには驚かされました。日本語クラブや現地のクラブチームとの交流も留学の醍醐味といえます。
オーストラリア超短期留学での写真(左:研究室見学、右:クラブチームとの集合写真)
また修士2年の時には清華大学のサマースクールに参加し、オンラインで計9日間のオンライン授業を受講しました。今年が初めてのオンライン開催となり、例年と違って、79の国から1000人に及ぶ多くの学生が参加していました。授業もコロナによって生じた新たな社会問題を題材としていて、新しいリーダーシップのあり方を考える機会になりましたし、講演後のQ&Aセッションでは質問が尽きなかったのも印象的でした。特に清華大学の学生がパネリストとなって、コロナ下における自身の取り組みを紹介するセッションでは、学生が主体となって活動する姿に刺激を受けました。
グローバル理工人育成コースが大学生活や将来計画においてどう役立ったか
中級修了までには英語を使って異なる文化や価値観を知り、上級修了までにはその違いを前提として、いかに協働して成果を上げるかを学びました。修士課程の授業や研究室においては、留学生を『同じ志をもつ学生』として身近に感じられるようになり、積極的にコミュニケーションをとることができたと思います。また日本にとどまっているのはもったいないと思うようになり、次に進む博士課程では海外で研究に取り組む経験をしたいと考えています。そうした新しい機会に積極的になれるのもグローバル理工人育成コースでの経験があったからだと思います。
忙しい中でも、コースの活動を続けることのメリットとは?
研究活動と並行してコースの活動に従事することは忙しいように感じるかもしれませんが、グローバル理工人育成コースの授業は専門課程の授業で求められる学びと被ることが多く、プレゼンやライティングの授業は研究活動ともつながってくるので、むしろプラスになります。ボトルネックとなるのは留学だと思いますが、留学したいという“意思”があれば十分に可能だと思いますし、留学先で研究を進めることも可能です。研究室外のコミュニティに触れることも重要で、研究の息抜きにもなると思います。
コースのおすすめポイント
将来の機会や選択肢を増やすのにグローバル理工人育成コースはお勧めです。
語学学習から留学サポートに至る支援がこれほどそろっているのは、他の大学と比べてもなかなかないと思います。加えて東工大生の中でも本コースを積極的に活用している人はまだまだ少なく、その気になればたくさんの機会が巡ってきます。せっかく東工大に所属しているなら入らないのはもったいないです。語学能力に不安な人もいると思いますが、“英語ができたらこんなに選択肢が広がる”ということを理解できるだけでも、英語を学ぶモチベーションになります。先生方も留学生もいい人ばかりです。少しでも留学に興味があれば是非グローバル理工人育成コースに所属し、そこでの活動に積極的になってみてください。