学生の活躍

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    グローバル理工人育成コース シンポジウム2019:講演レポート1

    グローバル理工人育成コース シンポジウム2019:講演レポート1

    「グローバルとローカルの狭間で戦う」 藤田 創(生命理工学院 生命理工学系3年)

    「グローバルとローカルの狭間で戦う」
    藤田 創(生命理工学院 生命理工学系 3年)

    <グローバル理工人歴>
    ▷学部1年
    2016年10月: 米国海外派遣研修・iGEM国際大会参加(金賞受賞)
    ▷学部2年

    2017年4月〜2018年3月: グローバル・ネクストリーダーズフォーラム代表
    2017年11月: 米国海外派遣研修・iGEM国際大会参加(金賞受賞)
    2018年3月: 学生企画型実践型海外派遣プログラムに参加(フィンランド・スウェーデン)

    ▷学部3年
    2018年6月: 中国北京市を訪問し、清華大学の研究室及び文化施設を訪問
    2018年7月: KAIST Global Entrepreneurship Camp(韓国)に参加
    2018年10月: 米国海外派遣研修・iGEM国際大会参加(2018年度 チームリーダー)
    2018年11月: Health++(米国スタンフォード大学で開催されるヘルスケアハッカソン)
           日本代表として派遣(総合2位を受賞)
    2019年1月:中国広州市・深圳市、マカオ特別行政区、香港特別行政区の文化施設を訪問
    現在:生命理工学院 生命理工学系 学士課程3年(藤枝研究室 所属)


    私の東工大での3年間(学部1年から3年)
    私は、西田亮介先生が主宰する社会科学系ゼミでの活動や、iGEM世界大会(The International Genetically Engineered Machine Competition)※[2016年10月参加時2017年11月参加時]での合成生物学の研究活動を通して、学部生のうちに東工大で専門科目と一般教養を母国語で深く学ぶことの重要性を感じてきました。大学入学時は、学部3年生から4年生にかけて海外大学への長期交換留学をする心積もりでいましたが、最終的には、数多くある短期留学の制度を利用して、海外との接点を持ち続ける方針へと転換しました。
    留学というオプションを大学生活にどう組み込んでいくかは人それぞれですが、母国語で深く諸分野について理解し、そうして構築された思考体系を定期的に海外でアウトプットする方式が私のライフスタイルに合っていたと感じます。
     
    iGEM世界大会(The International Genetically Engineered Machine Competition)とは?
    国際的な合成生物学の大会であり、高校生や大学生主体(高校生、学部生、大学院生に区分)のチームがBioBrick(バイオブリック)と呼ばれる規格化された遺伝子パーツを組み合わせることにより、新しい人工生命システムの設計・構築 を行い、その成果をプレゼンテーションして審査されます。米国ボストンで開催され、マサチューセッツ工科大学(米国)、ルプレヒト・カール大学ハイデルベルク(ドイツ)、清華大学(中国)など世界各国からチームが参加します。

     
    あえて失敗しにいくということ
    私は学部3年の夏に、韓国の韓国科学技術院(KAIST)で行われたGlobal Entrepreneurship Camp(グローバル アントレプレナーシップ キャンプ)に参加しました。同プログラムでは、多国籍のチームでプロダクトデザインに取り組みました。しかし、それぞれのメンバーの知識レベルの差による齟齬や、リーダーシップの不在により、チームが「空中分解」してしまいました。
    この失敗を糧にして、米・スタンフォード大で行われたハッカソンに参加した際には、チーム内での役割分担の明確化と、ニーズに基づくプロトタイピングを徹底しました。その結果、多様なバックグラウンドを持つメンバーの間での相乗効果が生まれ、最終的に総合2位を獲得することができました。
     
    失敗は買いに行ってでもするべきだと思います。ただやはり失敗することは気分のいいものではありませんし、僕自身もまだまだ失敗を恐れてしまいがちです。それでもなお、失敗を抜きにした成功はないということを、この経験を通じて、皆さんにお伝えしたいです。
     
    1年生の皆さんへのメッセージ
    ●東工大生は、世界の同世代と比較して、「技術力」の点において、トップレベルに位置していると思います。世界で戦って行くにあたって、東工大生の多くは語学力について案じていますが、この点に関しては、日常会話ができるレベルで私は当面は十分だと考えています。大事なのは、日本にはいないような優秀な人と繋がったり、いいチームに加わるまでに必要となる社交的スキルであり、その先は自分の技術力で相手を納得させていけばいいと思います。
    ●学部時代にしか所属できない組織や応募できないプログラムは沢山あるので、無理のない範囲で色々と足を突っ込んでみましょう。複数のコミュニティを持ち、それぞれにコミットすることは大変なことですが、自分に対する客観的な評価軸を複数設けておくことは、自分の中の偏見を取り除いていく上で、大変重要だと思います。
    ●グローバル理工人育成コースの履修は目的ではなく、自分が理想とするキャリアを構築する上での手段として捉えるのがいいと思います。

    iGEM東工大チーム(2018年度)記念写真(アメリカ・ボストンにて)

    2018年8月、住友理工 学生小論文アワード受賞時の記念写真
    (リベラルアーツ研究教育院 西田亮介准教授と)

    学生企画型海外派遣プログラムの記念写真(スウェーデン・カロリンスカ研究所にて)

    KAIST Global Entrepreneurship Campの記念写真(韓国・韓国科学技術院(KAIST)にて)

    Stanford Health Hackathonでの受賞時の記念写真(アメリカ・スタンフォード大学にて)


    次のページへ「私の価値観・夢の変化 〜短期留学と国際交流を通して〜」 釜坂 みお(工学部 高分子工学科4年)

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