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    グローバル理工人育成コース シンポジウム2018:開催レポート その1

    グローバル理工人育成コース シンポジウム2018:開催レポート その1

    「動けば何かが見えてくる」
    木村 亮仁 (工学院 システム制御系2年)

    <グローバル理工人歴>
    ▷学部1年
    2016年8月 スリランカ超短期派遣プログラムに参加
    2016年11月 文部科学省主催のグローバル人材育成フォーラムで行われた英語プレゼンテーション大会に国際開発サークル義足開発プロジェクトのメンバーで参加し、優勝
    2017年3月 義足開発プロジェクトの活動でインド訪問
    ▷学部2年
    2017年8月 中国 浙江大学にて国際ロボコンに参加
    2017年11月 中国深圳市を訪問し現地企業のオフィスや工場、電気街を見学
    2018年2月 義足開発プロジェクトの活動でインド訪問


    東工大に入学当初

    東工大に入ったばかりで右も左も分からない中、なんとなく“ものつくり系のサークル”に入りたいなと思っていたところ、国際開発サークルIDAcademyに途上国向けの義足を開発しているプロジェクトがあるということを知りました。ただの大学生がサークル活動で本格的な義足を作っているということにすごく衝撃を受け、所属を決意しました。

    とは言え、義足のことは何も知らず、ましてや国際開発のことなど全くわからないという状態からのスタートだったため、サークル内で飛び交う用語や話題にもついていけませんでした。そこで初めて私は,以前はあまり興味のなかった発展途上国に行ってみた方が良いと思い始めたのでした。

    スリランカ超短期派遣プログラムに参加(学部1年の夏)

    発展途上国に行こうと思い立った時、大学内で募集していたスリランカ超短期派遣プログラムを見つけました。これはグローバル理工人育成コースで主催しているプログラムであり、スリランカ人の先生が引率し、現地プログラムの進行や英語でのコミュニケーションの指導をしてくださる濃密な内容でした。たった1週間ほどの滞在でしたが、ペラデニヤ大学での授業講義、学生交流、官公庁訪問、工場見学など個人では行くことができない場所に安全に訪問ができ、海外経験の浅い自分にとって、多くのインパクトのある経験ができました。

    移動した経路

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    義足開発プロジェクトの活動でインド訪問(学部1年の終わり)

    スリランカで初めて途上国の生活を目の当たりにした私は、次に義足開発プロジェクトの活動のためインドに行きました。現地に行って初めて,インフラ、人の様子など、実際に見なければ分からないことが山ほどあることに気づきました。また別の側面ですが、日本を出ることで自分自身について新しい発見をすることもありました。デリーに向かう寝台列車でのショット。自分が予約したはずの寝台席に現地の出稼ぎ労働者が乗り込んできました。インドに行く前は、このような状況に自分が対応できるとは全く想像できなかったですが、実際にその場になると、それもまた現地訪問の楽しみだと思える自分に気づきました。

    出稼ぎ労働者との車中ショット

     

    予備知識として、インドで足を失う原因は交通事故が一番多いと知っていたものの、現場を目の当たりにすることでより納得でき、このプロジェクトの使命を改めて考えさせられました。

    交通事故による死亡者数が世界最多のインド(執筆時現在)

    パートナーである現地NGOの協力のもと、実際に試作品を試してもらったりしながら意見交換を行いました。現地スタッフとの意思疎通の難しさや、信頼関係構築の大切さをこの時に初めて痛感しまし、現在も継続中のプロジェクト進行に生かされています。

    義足を試していただいている様子

    英語プレゼンテーション大会での優勝

    2016年には、グローバル人材育成フォーラム(文部科学省主催)で行われた英語プレゼンテーション大会にプロジェクトメンバーで出場し取組内容について発表しました。予選会を勝ち抜き、8大学の中から最終審査を受け、優勝という結果をおさめました。この話をすると「もともと英語が上手かったんでしょ?」と言われることが多いのですが、そんなことは決してありません。大会準備には相当な労力をかけこの結果を得られました。その努力自体が自分の大きな財産となったと思います。

    早稲田大学 国際会議場 井深大記念ホールにて

     

    中国・浙江大学にて国際ロボコンに参加(学部2年生)

    授業の一環でロボコン国際大会に参加するチャンスを得ました。8カ国(日本、韓国、中国、タイ、シンガポール、エジプト、メキシコ、アメリカ)から集まった大学生と共に、10日間缶詰になりでロボットを作るという大会でした。

    このロボコンは国対抗での対戦ではなく、各国の学生から成るチーム対抗戦でした。そのため、コミュニ―ションはすべて英語でした。始めはうまく伝わらないこともあり絵なども交えながら苦労しましたが、次第にチームメイトやチーム以外の人とも仲良くなれ多くの友達ができたことも喜びでした。この経験を経て、自分がマイノリティである環境でも楽しくやっていけるということ、また様々なバックグラウンドを持つ人たちと一緒に何かを作ることが好きだということに気づきました。

    いま1年生の皆さんにお伝えしたいこと・・・

    「将来、まだやりたいことが分からない」という人にこそ、まずは留学プログラムを経験することをおすすめしたい!

    たとえ短いものであっても、留学は、将来に繋がる“何か”を感じる良いきっかけになると思います。

    そして留学の後にやりたいことが見つかったらすぐに行動することも大事です。留学や、留学に関わらないことでもあっても、とにかく行動してみることです。

    「グローバル人材」と言いますが、私は「何かやりたいこと、成し遂げたいことが海外にあって海外で活躍している人が、結果的にグローバル人材と呼ばれているだけで、大切なことは自分が本当にやりたいことを見つけることだと思います。」ということになるのかなと思います。

    やりたいことを見つけるきっかけとして、留学に一歩踏み出すということは本当におすすめです!

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    眞木 佑一郎(工学部 制御システム工学科4年)

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