留学レポート
世界で学ぶ東工大生UK 超短期海外派遣プログラム(2023春)ショートレポート
2023年4月20日
- ヨーロッパ
- イギリス
- 3カ月未満
- グローバル理工人育成コース 超短期海外派遣プログラム
- インペリアル・カレッジ・ロンドン
- ヨーク大学
- ロンドン大学クイーン・メアリー校
2023年の春休みに実施したUK 超短期海外派遣プログラムの参加者によるレポートです。
(報告者:学士課程2年生/環境・社会理工学院 )
プログラム概要
本プログラムはグローバル理工人育成コースのうち、実践型海外派遣プログラムの一環として実施された。
プログラムの前半ではロンドンのホテルに滞在し、イギリス国立物理学研究所(英称:National Physical Laboratory、以下NPL)、インペリアル・カレッジ・ロンドン(英称:Imperial College London、以下ICL)、クイーンメアリー・ロンドン(英称:Queen Mary University of London、以下QML)の3つの施設を訪問した。
訪問内容
NPLでは、PhD学生を含む研究者による研究紹介や、東工大B4の学生による学士特定課題研究の発表が行われた。昼食にはサンドイッチやフルーツなどの軽食が用意され、研究者の方々との会話を楽しみながら立食形式で頂いた。
ICLでは、ICL職員や学生による大学紹介や、学内ツアー、そして東工大生による発表が行われた。学内ツアーでは、材料系のラボや、車の製作を行う学生団体のガレージを見学した。約2時間に渡って貴重な話を沢山聞くことができた。また、東工大生による東工大、日本文化についての発表は、日本に興味のあるICLの学生と軽食を頂きながら行われ、緊張しながらも楽しい時間を過ごした。
QMLでは、職員による大学紹介や、PhD学生による研究紹介、学内ツアーが行われた。現代的な雰囲気を持つICLの施設に対し、QMLの施設には趣きがあり、東工大に近しい雰囲気を感じた。
そして後半ではヨーク大学(英称:University of York)の学生寮に滞在した。滞在中は、ヨーク大学の教員による講義や研究紹介、キャンパスツアー、そして日本語を学んでいるヨーク大生との交流が行われた。また、東工大生2人に対してヨーク大生のメンターが1人つき、メンターのスケジュールに同行する形でヨーク大学の学生生活を体験した。体験内容は、講義や実験、ヨークの街中でのショッピングなどメンターによって様々であった。さらに、ヨーク滞在中に英国日産自動車製造会社を訪問した。製造過程の説明や見学だけでなく、現地に駐在している日本人の方々から、海外勤務について興味深いお話を聞くことができた。
イギリスでの生活
イギリスに滞在中、朝食には伝統的なイングリッシュ・ブレックファストを頂いた。バイキング形式で、メニューは主にベーコン、目玉焼き、ベイクド・ビーンズ、ハッシュドポテトマッシュルーム、トマト、ソーセージ、そしてパンだった。味付けは日本人にとっては薄味だが、素材の味が生かされていて美味しかった。しかし、ロンドンのホテルでもヨーク大学の食堂でもほとんど同じメニューだったため3日目以降は飽きてしまい、日本の白米と味噌汁が恋しくなった。
また、自由行動の時間が長く、ロンドンやヨークの街中を観光することができた。ビッグベンやロンドン塔、大英博物館といった有名な観光地を訪れたり、ミュージカルを鑑賞したり、買い物や食事をしたりと各々イギリスを満喫した。イギリス人はコミュニケーションを大切にしているようで、洋服屋や雑貨屋では必ず「How are you?」や「Have a nice day!」と店員が挨拶をしてくれる。前者は日本の「いらっしゃいませ」と同じ意味合いらしいが、こちらが「Good. Thank you.」などと返事をすると会話が続くことがあるのが新鮮だった。この文化はレストランでも同様で、食事が口に合うか、他に要望はあるかどうかなど、店員が定期的に話しかけてくれる。最初は戸惑ったが、次第に慣れてきて会話を楽しめるようになった。
ロンドンの街中はスリなどの軽犯罪に注意すれば、日本ほどではないが、治安が良く過ごしやすかった。しかし、物価が高く、食事のバラエティが少ない、また(私が見た限りでは)温水便座が一切ないことから、今回の派遣を通してイギリス文化を知ると同時に、日本の魅力を再認識することができた。