留学レポート

世界で学ぶ東工大生

学生企画実践型海外派遣プログラム (2023春) ショートレポート

2023年5月12日

  • アジア
  • スリランカ
  • マレーシア
  • 3カ月未満
  • グローバル理工人育成コース 超短期海外派遣プログラム
  • スリランカ LNBTI
  • マレーシア日本国際工科院(MJIIT)

2023年の春休みに実施した学生企画実践型プログラムの参加者によるレポートです。

報告書はこちら


プログラム概要

学生企画実践型海外派遣プログラムとは、教職員が引率する従来の派遣プログラムとは異なり、学生により構成されたグループで、留学計画を立案し、留学準備から実渡航、報告までを学生自身で行うプログラムです。

 この春、312日から322日の10日間、国際開発サークルのメンバーで3名のチームを組み、計画を立て、マレーシアとスリランカの2か国で活動をしました。

海に関するプロジェクト in マレーシア

日本式工学教育を行うマレーシア日本国際工科院(MJIIT)の研究室訪問や学生交流を通して、日本式工学教育の現状を見学するとともに、水中ロボットを用いた国際開発を模索する為に、マレー系漁民の団体PIFWAのもと、漁業見学やマングローブ植林体験等を行いました。沿岸の開発によるマングローブ林の減少や工場からの排水による漁獲高の減少を機に、マングローブの植林事業やその普及活動に取り組んできたそうですが、実際に訪問してみると、PIFWAなどの働きかけにより排水処理なども大幅に改善されている様子でした。また、マレーシア滞在最終日に訪問したペナン港もとてもきれいでした。ただし、用水路は常に水があるわけでなく、用水路や川近くの空き地にごみが堆積していました。清掃の為の水中ロボットの移動には水深が必要なので、ロボット導入には、何かしらの工夫が必要だと感じました。

 

図1. MJIITの研究室                                  図2. マングローブ植林体験

図3. マングローブ林                                  図4. ペナン港

 

シナモンプロジェクト in スリランカ

国際開発サークルでは、5年程前から、シナモンプロジェクトに取り組んでいます。

シナモン加工は手作業で行われ、生産効率が低く、シナモンの加工職人は後継者不足、さらにはのシナモンの農家の賃金低下に陥っています。また、スリランカのセイロンシナモンの市場規模は、中国や東南アジアで生産されているカッシアシナモンより小さく、シナモンに含まれる有害なクマリンの含有量がより少ないことも知られていません。セイロンシナモンの加工がしやすくなり、セイロンシナモンの輸出量が増えれば、スリランカのシナモン産業は多くの資金を得ることができます。シナモン産業の成長には、誰にでも加工できる器械の導入が必要と考え、プロトタイプの器械製作に取り組んできました。

今回の渡航では、Lanka Nippon Biz Tech Institute(LNBTI)の学生への事前アンケートの上、いっしょに市場調査に出かけたり、シナモン農園を訪問しプロトタイプの器械テストや現地の職人へのインタビューをすることができました。実際に現地を訪問することで、見えてきた課題も多く、今後の活動に活かしていきたいと思います。

 

図5. 機械のテストの様子                         図6. シナモンの加工を見学

図7. 市場調査の様子

 

 

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