留学レポート

世界で学ぶ東工大生

スウェーデン超短期海外派遣プログラム(2024夏)ショートレポート

2025年2月3日

  • ヨーロッパ
  • スウェーデン
  • 3カ月未満
  • グローバル理工人育成コース 超短期海外派遣プログラム
  • スウェーデン王立工科大学
  • リンシェーピン大学
  • ウプサラ大学

2024年の夏休みに実施したスウェーデン超短期海外派遣プログラムの参加者によるレポートです。

(報告者:学士課程2年/生命理工学院 生命理工学系 


プログラム概要

本プログラムでは東工大の協定校である、KTH Royal Institute of TechnologyKTH)、Linköping UniversityLiU)の2つの大学とTobiiAtlas Copcoの2つの企業を訪問した。また東工大建築学系の村田涼准教授とともに森の墓地、Markuskyrkan教会を見学した。

各大学ではキャンパスツアー、学生交流、講義受講、研究室訪問を行った。KTHでは高分子材料の研究室訪問や英語の文章構成に関する講義、LiUではアミロイドとプリオンの研究室訪問や3Dプリンター・ロボットアームをはじめとした様々な研究設備を見学した。

アントニオ教授の研究室見学

 

協定校訪問

KTH

都心のアクセスのよい立地であり、広大なキャンパスのレンガ色に統一された建物と、芝生や木々の緑が美しかった。新学期を祝って各ユニオンのユニフォームや帽子を身に着けた学生が多く、楽しい雰囲気に包まれていた。

KTHの学生交流では日本語学習中の生徒へプレゼンテーションを行ったり、共に授業を受け日本語とスウェーデン語を教えあったりした。また生徒の実家のレストランでディナーパーティーを行い、伝統料理であるミートボールなどを食べながらさらに交友を深めた。

KTHの学生とディナーパーティー

 

最後の夜にはKTH生徒の自宅で日本食を振る舞い、サウナやスウェーデンの伝統のゲーム、BBQなどのホームパーティーを楽しんだ。

ホームパーティー

 

リンシェーピン

ストックホルムから南に200kmほど離れたリンシェーピン大学は、キャンパス内にリンゴの木や芝生、林があるような自然豊かで穏やかな雰囲気であった。寮に住む学生が多く自転車での移動が主流なため、いたるところに自転車が大量に停められていた。大学のバスで1時間ほどのところにノーシェーピンキャンパスがあり、科学館のようなVisualization Centerでリンシェーピン大学の技術を体験することができた。

リンシェーピンの学生交流では日本に興味のある学生とBBQやかるたを行ったり、学食でランチを一緒に食べたりした。われわれが訪問した際にはリンシェーピン大学の入学シーズンでありKALASというお祭りが行われていたため、BBQで仲良くなった生徒に案内してもらった。

かるたでの学生交流

学生とともにお祭り

 

 

企業訪問

TobiiAtlas Copco2か所を訪問した。

Tobiiではアイトラッキングシステムという目線を感知する技術や会社の歴史について教えていただき、実際にゲームやシミュレーションの体験をさせていただいた。技術面のお話だけではなく、スウェーデンで働く上での社会保障や給料について、社員の評価方法やオンライン会議などを用いた働き方についてなど、多岐にわたって聞くことができた。

Atlas Copcoではエレベータで地下に下り、コンプレッサーやバキューム、パワーテクノロジーといったAtlas Copcoの主要な産業についてトーマスさんから説明をしていただきながら見学した。会社の歴史について伺った際の、大きな一歩を踏み出すのではなく小さな変化をもたらしたことが新たなバキュームという分野に繋がったというお話が印象的であった。

 

Atlas Copcoのトーマスさんとともに

 

所感

我々が訪れた9月末から10月初めには、スウェーデンは最高気温が25度ほどのとても過ごしやすい気候で、緯度も高いため日が長く、午後8時前まで明るかった。都心であっても自然豊かかつ古い建物が多く、治安もいいため、美しい町並みを眺めながら毎日夜まで市内を観光していた。また島の多い地形から、電車やバスと並んで船も交通手段の一つであることにはとても驚いた。

街で出会う人々や交流した学生など、みんな親切で明るい人々ですぐに仲良くなることができた。物価は高く外食は大変だが、スーパーや学食は手ごろな価格であった。現地の学生も外食することは少なく、弁当を持ってくることがほとんどだそうだ。

留学をしてみたい、ヨーロッパに行ってみたいといった軽い気持ちから参加したが、本プログラムを通して2週間という短い期間では英語力の著しい向上は見られなかったものの、英語を話すことや聞き返すことへの抵抗が減り、さらには楽しむことができるようになったことは大きな成果である。また大学や企業の見学は漠然としていた自身の留学後のビジョンに具体性を持たせる大きな契機となり、自らが何を求めて留学を志し、どのような人物になりたいのかと真剣に自分自身を見つめなおすことができたと感じた。

 

 

この記事を共有する

関連記事

  • 超短期海外派遣プログラム(タイ)-2019年度・夏
    • アジア
  • シンガポール&マレーシア超短期海外派遣プログラム 2023年 春
    • アジア
  • ジョージア工科大学 リーダーシッププログラム(2019春)ショートレポート
    • 北米